相続とは、亡くなった人が持っていた財産や権利、義務を家族などの相続人が引き継ぐことをいいます。
日本では、誰かが亡くなると法律に基づいて相続が発生します。特別な手続きをしなくても相続は自動的に開始されるため、相続人となる人は財産の整理や手続きを行う必要があります。
しかし、多くの人にとって相続は初めて経験するものです。そのため、
- 相続とは何か
- 誰が相続人になるのか
- どのような財産が相続されるのか
- 相続の手続きはどう進めるのか
といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、相続の基本について分かりやすく解説します。
相続とは何か
相続とは、亡くなった人(被相続人)の財産を、法律で定められた人(相続人)が引き継ぐ制度です。
相続では、次のような財産が引き継がれます。
プラスの財産
- 預貯金
- 不動産(土地・建物)
- 株式や投資信託
- 車
- 貴金属
- 事業資産
マイナスの財産
- 借金
- 住宅ローン
- カードローン
- 保証債務
このように、相続ではプラスの財産だけでなく、借金などの負債も引き継がれる可能性があります。
そのため、相続では財産の内容をしっかり確認することが重要です。
相続人とは
相続人とは、相続する権利を持つ人のことです。
日本では、相続人は法律によって決められています。
相続人の基本的な構成は次のとおりです。
配偶者
亡くなった人の配偶者は、常に相続人になります。
第1順位 子ども
子どもがいる場合は、子どもが相続人になります。
子どもがすでに亡くなっている場合には、孫が相続人になることがあります。
第2順位 親
子どもがいない場合には、親が相続人になります。
第3順位 兄弟姉妹
子どもも親もいない場合には、兄弟姉妹が相続人になります。
このように、日本の相続では一定の順番によって相続人が決まります。
法定相続分とは
相続人が複数いる場合、それぞれの取り分の目安として「法定相続分」という割合が定められています。
代表的な例は次のとおりです。
配偶者と子どもがいる場合
配偶者:2分の1
子ども:2分の1(人数で分ける)
配偶者と親の場合
配偶者:3分の2
親:3分の1
配偶者と兄弟姉妹の場合
配偶者:4分の3
兄弟姉妹:4分の1
ただし、実際の相続では、相続人同士の話し合いによって自由に分けることもできます。
相続の対象となる財産
相続では、亡くなった人が持っていたさまざまな財産が対象になります。
主な相続財産は次のとおりです。
- 預貯金
- 不動産
- 株式
- 保険
- 自動車
- 借金
これらの財産を調査し、相続人の間で分けることになります。
財産の調査は相続手続きの中でも重要な作業です。
相続の3つの方法
相続人は、相続が発生したときに次の3つの方法から選択することができます。
単純承認
単純承認とは、すべての財産をそのまま相続する方法です。
特に手続きをしなければ、この方法になります。
相続放棄
相続放棄とは、財産も借金も一切相続しない方法です。
相続放棄は、相続が始まったことを知ってから3か月以内に
家庭裁判所
へ申立てを行う必要があります。
限定承認
限定承認とは、プラスの財産の範囲内で借金を引き継ぐ方法です。
例えば、財産が500万円で借金が1000万円ある場合でも、500万円の範囲内で借金を支払えばよいという制度です。
相続手続きの基本的な流れ
相続手続きは、一般的に次のような流れで進みます。
1 死亡届の提出
亡くなった場合は、市区町村へ死亡届を提出します。
2 相続人の調査
戸籍謄本を取得して、相続人を確認します。
3 相続財産の調査
預貯金、不動産、株式などの財産を調べます。
4 相続方法の決定
単純承認、相続放棄、限定承認のいずれかを検討します。
5 遺産分割協議
相続人が複数いる場合には、誰がどの財産を取得するか話し合います。
6 名義変更などの手続き
財産の分け方が決まったら、名義変更などの手続きを行います。
相続で注意すべき期限
相続には期限のある手続きもあります。
代表的な期限は次のとおりです。
相続放棄
3か月以内
準確定申告
4か月以内
相続税申告
10か月以内
期限を過ぎると不利益が生じる可能性があるため注意が必要です。
相続でよくあるトラブル
相続では次のような問題が起こることがあります。
- 相続人同士の争い
- 不動産の分け方
- 借金の問題
- 相続人が多い
そのため、相続の基本を理解して手続きを進めることが大切です。
まとめ
相続とは、亡くなった人の財産や義務を相続人が引き継ぐ制度です。
相続では
- 預貯金
- 不動産
- 株式
- 借金
などさまざまな財産が対象になります。
また、相続には
- 単純承認
- 相続放棄
- 限定承認
という選択肢があります。
相続が発生した場合は、まず相続人や財産を確認し、手続きの流れを理解することが重要です。

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